日本通信の20GBを月1,200円で利用可能な「ネットだけプラン」の狙いを考察してみた。 | 特集

日本通信の20GBを月1,200円で利用可能な「ネットだけプラン」の狙いを考察してみた。

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モバマガ編集部のススムです。

今回は、2025年4月10日に発表された日本通信の新料金プラン「ネットだけプラン」についてご紹介します。音声通話機能を省いたデータ通信専用プランで、タブレットやモバイルルーター向けに特化した内容となっています。特徴やメリットを整理しつつ、筆者の所感も交えて解説していきます。

「ネットだけプラン」の基本情報

項目内容
月額料金1,200円(税込)
データ容量毎月20GBまで
割引特典月間データ使用量が1GB以下の場合、自動で119円に割引

この料金設計が非常にユニークなのは、使わなかった月はなんと119円で済むという点です。例えば、タブレットやサブ回線として持っておいて、いざというときに使う、そんなスタイルにも最適です。

 柔軟なデータ上限設定が可能

このプランでは、アプリからデータ上限を選択できる仕組みを採用しています。

  • 20GB:1,200円
  • 40GB:2,400円
  • 60GB:3,600円

設定した上限にかかわらず、実際に使った量で料金が決まるのがポイント。例えば、60GBを上限に設定していても、実際に使ったのが20GB未満なら1,200円でOKです。

eSIM対応、物理SIMも今後提供予定

現時点ではeSIMのみの提供ですが、物理SIMも今後対応予定とのこと。SIMフリー端末であれば幅広いデバイスで使えるのも魅力です。通信はドコモ回線を利用しているため、安定性もバッチリ。

どんな人におすすめ?

この「ネットだけプラン」は以下のような方にピッタリです。

  • タブレットやモバイルルーターを活用している
  • メインのスマホ回線とは別に、予備のデータ回線が欲しい
  • 月によって通信量が大きく変動する
  • データをほぼ使わない月もある

「使わない月は119円」「使った分だけ支払う」というシンプルな構造が、無駄を省きたい人に刺さりそうです。

「ネットだけプラン」が1GB超えると1,200円になる理由を考察

「1GBまで119円」で利用できるのは業界最安値であり、とても魅力的な料金設定となっています。しかし、1GBをちょっとでも超えたら一気に1,200円に跳ね上がるのは、少々手荒い感じがします。

個人的には、「5GBで500円」「10GBで1,000円」みたいな段階的な料金設計があればもっと注目浴びるプランだったのでは感じました。たとえば、メイン回線をpovoにして、データ回線としてこの「ネットだけプラン」を利用したり、mineoの「マイソク」と併用しお昼の12時〜13時の低速制限時間帯を補完する…そんな使い方も広がったと思います。

「ネットだけプラン」は“合理的みんなのプラン”への誘導役?

とはいえ、ここで気になるのが、このプランがあえて段階制にしなかった理由です。日本通信としては、あえてその選択をしなかった可能性があります。

その理由として考えられるのが、携帯電話業界で最強の称号をもつ神プランである「合理的みんなのプラン」とのすみ分けを明確にするためです。

「ネットだけプラン」は、音声通話を省くことで月額1,200円という安さを実現していますが、+190円で音声通話も可能な「合理的みんなのプラン(1,390円)」にアップグレードできるとなると、「それなら通話もできるほうがいい」と考えるユーザーも少なくないでしょう。

このように、「ネットだけプラン」をエントリープランとして提示し、最終的には“合理的みんなのプラン”へと誘導する戦略である可能性があります。

つまり、

  • まずは「1,200円で20GB」という強力なコスパでユーザーの注目を集め、
  • その後「+190円で通話付きも選べる」と気づかせることで、
  • 結果的に「合理的みんなのプラン」を選ばせる、 というマーケティング設計なのでは?と推測できます。

※ちなみに、「合理的みんなのプラン」は月額1,390円(税込)で、音声通話とデータ通信がセットになっています。

まとめ:試して損なし、けど“目的別”に選ぼう

日本通信の「ネットだけプラン」は、月額1,200円で20GBというコスパの良さに加えて、使わなければ119円で済むという驚きの設計。月1GB以内でデータ通信容量が済む方にはお勧めかもしれません。

ただし、料金の“段階性”がないことには注意。1GBを超えるといきなり月1,200円になることを考えると、現実的には「合理的プラン290」を契約した方が、音声通話も可能な上、1GBデータ通信も付属してきますので、こちらを契約した柔軟性が高いといえましょう。

さらに「合理的プラン290」の場合は、1GB毎の細かなデータ上限設定ができますし、20GB近く使う方は、「ネットだけプラン(月1,200円)」に+わずか190円するだけで、5分通話かけ放題(又は月70分の無料通話)もついてくる「合理的みんなのプラン(1,390円)」への変更となっています。

なかなか使い道に迷う「ネットだけプラン」ではありますが、音声SIMに続き、データ通信でも業界最安値を実現した日本通信の徹底した格安SIMナンバー1を目指す姿勢は脱帽させられます。

「ネットだけプラン」の良い活用方法や、プランのバージョンアップがあった場合は、当サイトでも続報を追いかけたいと思いますので、よろしくお願いします。

以上、モバマガ編集部でした!

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