モバマガ編集部のススムです。
今回は格安SIMの老舗「日本通信」から新しい料金プランが発表されましたので、解説したいと思います。
日本のモバイル市場は、新しい料金プランが次々と登場し、常に進化を続けています。その中で、特に注目を集めているのが日本通信が発表した「合理的プラン」です。このプランは、従来の10GB1,390円プランをそのままに、データ容量を倍増させた20GB1,390円という圧倒的な価格破壊を成し遂げました。
さらに、30GB2,178円だった「合理的30GBプラン」もデータ容量が倍増し、50GB2,178円の「合理的50GBプラン」へと進化。しかも、NTTドコモの信頼性の高い回線を使用し、5分間のかけ放題または70分間の無料通話が含まれているという充実した内容です。
このニュースを聞いたとき、私は「これはNTTドコモが楽天モバイルを本気で潰しにかかったのでは?」と思いました。
楽天モバイルの強硬手段
楽天モバイルは、法人向けの営業活動においてかなり強引な手法を取っていることで知られています。実際、私も驚かされた経験があります。ある日、突然仕事関連で楽天モバイルのSIMが送られてきたのです。「審査は通っていますので、返信が必要です」という印象を受けるデザインの書類が同封されていて、驚きました。さらに、その後、返送したかどうかを確認するための電話までかかってきて、不愉快な思いをしました。
こうした強引な手法は、私のケースだけでなく、全国的に法人相手に行われているのでしょう。よく詐欺集団が個人宅に代引きで商品を送り付け、知らずに代金を支払ってしまうといった営業手法とよく似ています。
そして、個人的な推測ではありますが、こうした楽天モバイルの強引な手法によって、NTTドコモや日本通信は法人シェアをかなり奪われてしまったのではないでしょうか。その結果として、楽天モバイルに対抗するために日本通信がこの圧倒的なプランを投入するに至ったのではないかと考えています。
「最強プラン」の座を失った楽天モバイル
楽天モバイルの「最強プラン」は、使用データ量に応じて料金が変動する柔軟性が特徴です。0~3GBなら月額1,078円、3~20GBなら月額2,178円、20GB以上で月額3,278円となっています。しかし、これに対して日本通信の「合理的プラン」は、20GBで月額1,390円というシンプルかつ強力な料金設定です。さらに、5分間の無料通話または70分間の通話オプションが含まれています。
例えば3GB使用した場合、楽天モバイルは1,078円ですが、日本通信の合理的プランなら730円で348円も安く利用できます。10GB使用時には、楽天モバイルは2,178円に対して日本通信は1,390円、その差は788円に広がります。そして30GB使用時には、楽天モバイルは3,278円、日本通信は2,178円で、1,100円もの差がつきます。
もはや楽天モバイルを選ぶ理由は、50GB以上の無制限プランを必要とするヘビーユーザーと、楽天ポイント目当てのユーザー以外には見当たりません。
日本通信の「合理的プラン」が圧倒的な存在に
さらに、日本通信は50GBプランを月額2,178円で提供しています。同じ価格で楽天モバイルが提供するのは20GBまでです。30GBものデータ容量の差があり、このプランの登場により、楽天モバイルの「最強プラン」の存在意義は薄れてしまいました。
この日本通信の合理的プランは、コストパフォーマンスを重視するユーザーにとって非常に魅力的な選択肢です。特に、大容量のデータをリーズナブルに利用したいユーザーにとっては圧倒的なプランと言えるでしょう。
今後の業界動向
楽天モバイルが「最強プラン」の座を失った今、日本通信の「合理的プラン」が新たな業界標準となる可能性があります。この動きに対し、KDDIやソフトバンクも無視することはできないでしょう。しばらくは静観するかもしれませんが、何らかの対抗策を準備する必要があるでしょう。
日本通信の合理的プランが業界を揺るがし、楽天モバイルをはじめ、各キャリアがどのように対応していくのか、今後の展開が注目されます。
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